story
サイトでは載せきれないので、ここに残していきます。

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2007.11.08_00:54
 結局、イザークはアスランを説得するのを止めた。
「――そうだ……悪いが……あぁ、分かってる。後は頼んだぞ。ディアッカ」
 今時、珍しいダイヤル式の電話をイザークは好んで使っていた。
 電話の相手はディアッカで、本日は自主休暇にした。
「イザーク……仕事は?」
 熱っぽい声を発してアスランは起き上がり、軍服に着替えていたイザークへ向かって歩こうとしたが、イザークは気づかれないほどの小さなため息を付いてアスランの側へ自分か向かった。
「今日は休みだ……一日貴様の看病で終わりそうだな」
 アスランを、ベッドへ戻しながら自嘲気味に呟いた。
 アスランはそれを耳にして酷く顔をゆがめた。
 責任感の強い彼がどんな思いで、休んだのだろうか?
 自分の我が侭で彼にいやな思いをさせていると思った。でも、彼を一人にするわけにはいかない。したら、『アスラン』が必ずイザークに近づくはずだ。イザークだってアスランが二人いるはずはないと思っているのだから、熱が下がったなどそれっぽい理由を言えば、納得する。
「イザーク……すまない」
 また涙で視界が霞んだ。昨日から涙腺が緩みっぱなしでどうしようもない。
「――貴様は気にするな。俺が勝手にそう決めたんだ」
 イザークは、アスランに首まで布団をかけてポンポンと叩きベッドの縁に腰をかけて、頬を撫でてくれた。
「仕方がない。今日ぐらい貴様の面倒をたっぷりみて後で恩返ししてもらうか……」 
 からかうような軽い口調でそう言ってイザークは立ち上がった。
 アスランは首だけ動かして彼の行動を見つめる。
 イザークは立ち上がって本棚から一冊抜き取りベッド脇にある椅子に座って本を読み始めた。
「早く寝ろ」
 アスランがじっと見ているのが気になるのか、そっけなく言いながらも髪を梳いてくれた。
 うとうとし始めた視界でイザークの手がとても気持ちよかった。
 アスランは、また意識が遠退くのに身を任せて眠りに着いた。





  **




 次に目が覚めたら、部屋には誰もいなかった。
「イザーク……?」
 アスランは、起き上がって部屋全体を見渡した。でも彼の姿が見えなかった。熱は下がったようで、体が軽く少しお腹も空いてきた。
「イザーク?」
 アスランは名前を呼びながら、部屋から出て彼がいつもいる、居間へと向かった。
 近づくに連れて話し声が聞こえたので、きっと彼が誰かと通信しているんだとすぐ分かった。アスランは廊下をひたひたを歩き近づく。
「ディアッカ……何、馬鹿なことを言ってるんだ?」
 イザークの通信相手がディアッカと分かった。
『俺じゃねーよ。シンが――アスランを見たって言うから、てっきりアイツがお前に黙って仕事へ来たのかと思ったんだって』
「俺がなんで休んでいるのか貴様には理由を言っただろうが……大体、俺に黙って行く意味がない。シンには寝言は寝て言えって言っておけ!」
 呆れた口調のイザークと不思議がっているディアッカの会話。
 でも廊下で聞いていたアスランはシンが見たのは『アスラン』のほうだとすぐ分かった。
 彼は一体何をしているのか気になって、急に不安になった。
 イザークに近づけないようにするだけではダメなのかもしれない。
 でも、他に何をすればいい?
 また、熱が上がりそうだ。
『で、そのアスランの様子はどうなんだ?アイツ、めったに甘えないのに今回はどうしたんだろうな?』
「俺が知るかっ!ま、あの状態で大丈夫と言われなかっただけマシになったかもな」
『へぇー、やっぱり付き合いだすといろいろ変わるもんだな』
 ディアッカの茶化したような口調にイザークの笑い声が重なった。
「変わらなかったら、意味がない」
『それもそうか』
 二人の会話を盗み聞きしながらも、アスランの頭の中では『アスラン』のことがぐるぐる回っていた。
 彼は自分たちがいない軍本部で何をしている?
 いる意味が彼にはあるのだろうか?
 ヘナヘナと座り込んで、ぐったりと壁にもたれた。
 まだ、体が重くなったような気がした。
 熱は下がっている。でも精神的に参っているのだろう。
 さっきまでお腹が空いていたのに、今はもうないも食べたくなかった。やはり彼にもう一度会って話をしないと埒が明かない。
 でも、どうやって?
 今から自分も軍本部へ行くのか?
「おい、こんなところで座り込んで……何をしている」
 居間のドアが開いてイザークが見下ろしていた。
「イザーク」
『お、アスラン起きたのか?』
 部屋の中でディアッカの声が聞こえた。
「ほら、立て。まったく何をしているんだが……」
 呆れた口調でイザークがアスランの脇の下に腕を通して立たせ、そのまま引きずるように居間のソファに座らせた。
 目の前の通信画面にディアッカが片手を上げて挨拶をしていた。
「ディアッカ……」
 アスランは、呟いて力なく微笑んだ。
『本当、お前ってすぐ熱だすよな……』
 彼なりに心配してくれていたのだろうか?
「別に好きで出しているわけじゃない」
 これだって昨夜、落ちたのが原因であって、そういう原因を作ったのは元はと言えば『アスラン』だ。
「アスラン」
 隣にイザークが座って、アスランの手にマグカップを握らせた。
 湯気が立っていて中身が良く見えない。
「これ、何?」
「スープ」
 そっけなくそう言って、また端末にディアッカと話し始めた。
「ほら、こいつはちゃんとここにいるだろう」
『だから、俺じゃないっつーの!』 
二人のじゃれあいのような会話は聞いていて懐かしさに瞳を細めるがな内容が内容なだけにアスランは素直に思えなかった。
 横でスープを飲んでいる間、イザークはディアッカに仕事の報告を聞いていた。アスランは隣に自分がいてもいいのだろうか?と疑問に思っていたが、でもイザークが傍にいるだけで心が落ち着くから、何も言わずに二人の会話を聞いていた。
「明日は出勤するから、ちゃんと仕事しとけよ」
『お前なー、俺はちゃんとしてるって……してないのは新入りぐらいだってーの!』
「それを指導するのもお前の仕事だろうが……」
『はいはい、まったく人使いの荒い……ほんじゃ、ま、アスランお前ゆっくり休んでおけよ』
「わかった」
「何かあったらすぐに連絡してこい、いいな」
 ディアッカは親指を立てて、返事の代わりにし通信を切った。
「ディアッカに悪いことをしたかもな」
「たまには仕事をしてもらわんとな」
 イザークはテーブルに置いてあったリモコンを操作しテレビをつけた。テレビにオーブの情報が流れた。
「カガリ……頑張っているかな」
 ふと、そう思った。自分は結局彼女を一人にし、プラントへ戻ってきた。心のどこかでは、力になりたいと思ったこともある。でも、偽名を使ってまで留まったところで何も出来やしない。
 それに、同じ道を歩んでいるなら両方から正していかないと世界は変わらない。
「前の大戦で何かを学んだんだろう……そんなことより、貴様は早く完治することだけを考えろ」
 ぽかっと叩かれて、アスランは一瞬ムッとした顔をしたが、すぐに微笑んだ。
「あ、あのさ……イザーク」
「なんだ」
「シンと連絡したいんだけど……」
「すればいいじゃないか」
 それはそうなんだが、連絡先が分からない。
「どこにすればいいのか……」
 イザークはため息を溢して肩を落とした。
「さっき、ディアッカに聞けばよかったんじゃないのか?」
「あ……」
「緊急な用事なのか?」
「そ、そんなことはないけど」
「だったら、明日元気になったら直接本人を捕まえたほうが早い。それに、今は一応勤務時間だから私用であまり軍へ通信を入れないほうがいいだろう?」
 そういわれてしまえば、そうなんだが……。
 でも『アスラン』の件をシンに聞きたかった。






今、ガンダムSEED&Dを見ました!アッスーのあまりの可愛さに卒倒です。なんで、あんなに彼は可愛いの?!




 
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